2022年1月1日土曜日

2021年を振り返って

内閣府規制改革推進会議経済活性化ワーキング・グループ第4回会議に招聘され、「アマチュア無線免許手続」に関する改革案についてプレゼンテーションを行なったことが、私的には一番大きな出来事でした。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/econrev/211119/agenda.html

内閣府や総務省と3か月以上にわたる議論を経て作成に漕ぎつけたプレゼンテーション資料は、次の通りとなっています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/econrev/211119/211119keizaikasseika_0401.pdf

当日の議事録・発言録は以下のところで公開されています。
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/econrev/211119/211119minutes.pdf

従来の改正や緩和などの動きは、アマチュア無線というサービスを享受するユーザーのためという視点で行なわれてきました。しかし私の提言はアマチュア無線というサービスを享受するユーザーには主眼を置いていません。あくまでも21世紀型スキルを持つ、将来イノベーションを起こすような若者を育成するために、アマチュア無線を教材、あるいは道具として利活用するためのプラットフォームに生まれ変わらせることにあります。

このアプローチが、特に「経済活性化」を目指しているワーキング・グループのお目にかなった、というわけです。内閣府としては、私よりも先に、そうした既存のアマチュア無線家を代表しているであろう複数の組織にヒアリングは実施したようですが、提案がされなかったのか、あるいは提案が採用されなかったのかは承知しておりません。ただ、会議当日のアマチュア無線側からのプレゼンテーションは、私のみでした。(いくつかの提案の中の一つなのだろうと予想していたのですが、そうではありませんでした。大変驚きました。)

そういう意味では、既存のアマチュア無線家の皆さんにとっては、たまたま益となる場合もあるかもしれませんが、そうした皆さんのための改革提案ではないのです。既存のアマチュア無線家の皆さんにとって益となる改革を提案するのは、それを希望する皆さんにお任せします。

そのためには日頃から、各方面で自分たちだけではなく、一般社会に対しても益となる内容の提案を、これまたアマチュア無線の中だけではなく、外に向かって提案し続けることによって、次のチャンスがあれば目にとまる可能性が出てくることでしょう。今回、驚かされたことはいくつもありましたが、何よりも私のそうした十数年間の活動を、内閣府がほぼすべて把握されていたことには驚愕しました。

仕事関係でも霞が関関係を担当した経験がありますが、何よりもそうした提案活動や、アマチュア無線以外のビジネス等の分野でのプレゼンスを20年30年かけて培い、一定レベル以上の上層部とつながる人脈をきちんと醸成しておくことが肝要だと、あらためて思い知りました。すでに50歳代以上となってしまった方々には今からでは手遅れだと思いますが、若手の皆さんは、30歳前後からの公私ともに重ねた数々の経験や実績が、30年経って効いてくるのだ、ということを頭の隅に記憶しておいて損はないと思います。

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